社内インターネットが遅くなる原因と改善方法を徹底解説
安定していた社内インターネットも、社員の増員や追加機器の設定ミス、機器の劣化など、さまざま原因で通信速度が遅くなることがあります。ほとんどの企業では、日常業務でインターネットを頻繁に使用するため、社内ネットワークが遅くなると業務効率が下がり、従業員のストレス増加につながります。
もし自社の通信速度が標準に満たない場合は、本記事で紹介する社内ネットワークが遅くなる代表的な原因と、すぐに取り組める改善方法を確認し、早めの対策を行いましょう。
<社内インターネット回線の通信速度の目安と測定方法に関する記事はこちら>
目次
社内インターネットが遅くなる主な原因
「インターネットが遅くなる・途切れる」といったトラブルは、単一の原因によって起こるものではありません。回線やネットワーク機器、利用状況など、複数の要因が重なって発生するケースが多く、そのため原因の特定が難しくなりがちです。
ここではまず、社内インターネットが遅くなる主な原因について解説します。
ルーター
ルーターが原因でインターネットが遅くなる・途切れている場合、主に5つの原因が考えられます。
①ルーターのフリーズ
Wi-Fiに接続してインターネットを利用している際に、通信速度が急に低下したり、接続が不安定になって一時的に切断されたりする場合、ルーターがフリーズしている可能性があります。
②ファームウェア・ドライバーのバージョンが古い
ルーターのファームウェアやドライバーが最新バージョンに更新されていない場合、Wi-Fi接続が不安定になってインターネットが途切れたりするケースがあります。
また、古いファームウェアには脆弱性が残っていることがあり、それを狙ったサイバー攻撃の被害も報告されています。通信の安定性とセキュリティの両面から、定期的にルーターの管理画面を確認し、最新版へアップデートしておくことが重要です。
③最大接続台数の超過
ルーターには、1台あたり同時に接続できる端末数の上限があり、最大接続台数を超えた場合は接続できなくなることがあります。また、最大接続台数を超えていない場合でも、多くの端末が同時に接続されていると機器に負担がかかり、インターネットが遅くなったり途切れやすくなったりするケースがあります。
最大接続台数の上限はルーターの機種によって異なるため、公式サイトの製品ページやサービス仕様書などで確認しましょう。
④ルーターの寿命
ルーターの本体寿命は、一般的に4~5年程度が目安とされています。使用しているルーターが導入して5年以上経過している場合、経年劣化により処理性能が低下し、通信が遅くなったり、接続が不安定で途切れやすくなったりすることがあります。このような場合は、ルーターの寿命が原因となっている可能性があるため、機器の入替えを検討しましょう。
⑤配置・配線・接続設定
ルーターの周辺に、電波干渉を引き起こす可能性のある電化製品が置かれている場合、インターネットが遅くなったり、接続が不安定で途切れやすくなったりすることがあります。また、LANケーブルが緩んでいる・抜けている、差し込み口を間違えているといった配線トラブルや、接続設定が間違っている・リセットされている可能性も考えられます。通信が不安定な場合は、ルーターの配置・配線・接続設定を確認しましょう。
アクセスポイント
アクセスポイントが原因でインターネットが遅くなる・途切れている場合、主に2つの原因が考えられます。
①機器の不具合
ノートパソコンやスマホなどをWi-Fiに接続するために使用するアクセスポイントは、常に電源を入れたまま運用されることが多く、長時間利用することで内部処理に不具合が生じ、通信速度の低下や接続の不安定化、Wi-Fiが途切れるといった症状が発生する場合があります。
②ケーブルが抜けている
アクセスポイントに接続されているケーブルが抜けていたり、挿し忘れていたりすることで、インターネットが遅くなったり、接続が不安定になって途切れたりすることがあります。オフィスの移転やデバイスの配置変更時にケーブルを抜いたまま挿し忘れているケースや、十分に差し込まれておらず、何らかの衝撃で抜けてしまうケースも考えられます。
デバイス
デバイス(パソコンやスマートフォン、タブレットなど)が原因でインターネットが遅くなる・途切れている場合、主に4つの原因が考えられます。
①セキュリティソフト
デバイスにインストールされているセキュリティソフトの影響により、通信が制限されてインターネットの速度が低下したり、Wi-Fi接続が不安定になったりするケースがあります。セキュリティソフトの機能を一時的に停止することで通信が改善される場合は、設定内容を見直す、再インストールする、または別の製品へ入れ替えるといった対応を検討しましょう。
②アクセスポイントまでの距離
アクセスポイントから離れた場所でデバイスを使用している場合や、アクセスポイントとデバイスの間に壁や家具などの障害物がある場合、電波が届きにくくなり、通信速度が低下したり、Wi-Fi接続が不安定になって途切れやすくなったりすることがあります。
そのような場合は、デバイスの位置を変更する、障害物を取り除く、アクセスポイントの設置場所を見直すといった方法を試してみましょう。
③機内モードの設定
デバイスの機内モードがオンになっている場合、Wi-Fiなどの無線通信機能が自動的にオフになり、インターネットに接続できなくなったり、通信が途切れたりすることがあります。インターネットが利用できない、または不安定な場合は、対象のデバイスで機内モードがオフになっているかを確認しましょう。
④SSID・パスワードの設定
何らかのタイミングで別のネットワークに接続してしまっている場合や、SSID・パスワードの設定が誤っている場合、通信速度が極端に遅くなったり、接続が不安定になって途切れやすくなったりすることがあります。インターネットが遅い、または不安定な場合は、正しいSSIDに接続されているか、パスワードが正しく設定されているかを確認しましょう。
プロバイダーや回線
プロバイダーや回線が原因でインターネットが遅くなる・途切れている場合、主に以下の原因が考えられます。
通信障害・利用料金の未納
プロバイダーや回線事業者側の設備トラブルにより通信障害が発生していたり、サーバーメンテナンスが実施されていたりする場合、通信速度の低下や一時的な接続断が発生することがあります。また、同一回線へのアクセスが集中することで回線が混雑し、インターネットが遅くなったり、接続が不安定になったりするケースもあります。
そのほか、利用料金の支払い忘れや口座残高不足などにより料金が未納となり、回線が停止されている可能性も考えられるため、契約状況もあわせて確認しましょう。
ファイアウォール
ファイアウォールが原因でインターネットが遅くなる・途切れている場合、主に以下の原因が考えられます。
機器の設定・動作
ファイアウォールが原因でインターネットが遅くなったり、途切れたりしている場合、設定や機器の動作が影響している可能性が考えられます。ファイアウォールには、外部からの不正アクセスを防止したり、特定の通信先へのアクセスを制限したりする機能があります。これらのセキュリティ機能が過剰に働くことで、通信が制限され、Wi-Fi接続が不安定になったり、速度が低下したりするケースがあります。
一時的にファイアウォールを無効化することで通信状況が改善されるかを確認する方法もありますが、無効化したままにするとサイバー攻撃の被害に遭うリスクが高まります。そのため、確認後は必ず再度有効化し、必要に応じてメーカーのサポート窓口などへ相談し、設定内容を見直すことをおすすめします。

インターネットが遅い・途切れるトラブルを改善する前に確認すべきこと(原因の切り分け)
上記で解説したとおり、インターネットの不具合が発生する原因は一つではありません。原因を正しく特定できていないまま対処を行うと、実際の原因とは異なる対応をしてしまい、不具合が改善されないケースもあります。
そのため、具体的な改善方法をご紹介する前に原因の切り分けるための確認ポイントについて解説します。
他のデバイス・ルーターで通信状況を確認する
Wi-Fiやインターネットが遅くなったり、途切れたりする原因は、大きく分けて「デバイス」「ルーター」「プロバイダーや回線」のいずれかにあると考えられます。原因を切り分けるためには、まず「接続なし」と表示されているデバイスや、接続に失敗しているルーター以外の端末・機器で通信状況を確認してみましょう。
①デバイスを確認
社内で利用している他のデバイスは正常にインターネットへ接続できているにも関わらず、特定のデバイスのみ「接続なし」と表示される場合、機器の劣化や故障、設定不備など、デバイス側に問題がある可能性があります。
②ルーター、アクセスポイントなどのネットワーク機器を確認
接続できないルーター以外のルーターでは正常に通信できる場合、該当のルーターに不具合が発生している可能性があります。また、インターネットだけでなく電話も利用できない場合や、別のデバイス・ルーターでも同様の不具合が発生する場合は、プロバイダーや回線側に問題が発生している可能性が高いです。
モデム・ルーターのランプ状態を確認する
ONUやVDSLモデム、ルーターのランプ状態を確認することで、インターネットが遅い・途切れる原因をある程度切り分けることができます。
ONUまたはVDSLモデムのランプが「消灯」「赤色点灯」「点滅」している場合、モデム側に不具合や回線トラブルが発生している可能性があります。
一方、ルーターが正常に動作・接続している場合は、「POWER」「WIRELESS」「INTERNET」「ROUTER」などのランプが緑色で点灯していることが一般的です。これらのランプが消灯している、または異常な点灯・点滅をしている場合は、ルーターに問題が発生している可能性が考えられます。
なお、ランプの名称や役割、正常時の表示状態はメーカーや機種によって異なります。詳細については、使用している機器の取扱説明書やメーカー公式サイトで確認しましょう。
不安定な社内インターネットを改善する方法
原因の切り分けができたら、該当する原因に応じた改善方法を以下から確認し、実際に試してみましょう。
ルーター、アクセスポイントなどのネットワーク機器が原因の場合の改善方法
①再起動する
ルーターは常時電源を入れたまま使用されていることが多く、内部に熱がこもりやすい機器です。その影響でフリーズなどの不具合が発生し、通信速度の低下や接続の不安定化が起こる場合があります。一度電源を切り、1分ほど待ってから再度電源を入れてみましょう。
②配線・接続設定の確認
LANケーブルが正しいポートに差し込まれているか、抜けていたり緩んでいたりしないかを確認してください。また、接続設定がリセットされている、もしくは誤っている可能性もあるため、再度接続設定を行うことで改善する場合があります。
③買い替える
最大接続台数を超過している場合や、本体寿命が経過している場合、または上記の対処法を試しても改善されない場合は、ルーターの買い替えを検討しましょう。
デバイスが原因の場合の改善方法
①再起動する
デバイスを再起動することで、内部処理の不具合が解消され、インターネットの接続状況が改善される可能性があります。まずはデバイスを再起動し、通信状況が改善するか確認してみましょう。
②Wi-Fiを再設定する
設定の不具合が原因で接続が不安定になっている場合、再設定によって改善することがあります。接続しているWi-Fi設定を削除し、再度SSIDとパスワードを確認したうえで、Wi-Fiの再設定を行いましょう。
③周波数を変更する
ルーターでは、異なる特性を持つ「*2.4GHz」と「*5GHz」の2つの周波数帯が利用されています。多くのルーターでは、それぞれに別のSSIDが設定されています。インターネットが遅い、または接続が不安定な場合は、接続する周波数を切り替えることで通信状況が改善される可能性があります。
*2.4GHz
障害物に強く、部屋の隅々まで電波が届きやすいという特長があります。一方で、電子レンジなど一部の電化製品の影響を受けやすく、通信が不安定になったり、遅くなったりするケースがあります。
*5GHz
電化製品からの電波干渉を受けにくく、安定した高速通信が可能です。ただし、電波の直進性が強いため、壁や家具などの障害物があると、電波が届きにくくなる場合があります。
④Bluetoothを切る
Bluetooth通信を利用するワイヤレス機器や電化製品を使用している場合、電波干渉によりWi-Fiの通信速度が低下したり、接続が不安定になったりすることがあります。Bluetoothがオンになっている場合は、一度オフに切り替え、インターネットの接続状況が改善されるか確認してみましょう。
プロバイダーや回線が原因の場合の改善方法
①公式サイトで通信障害・メンテナンス情報を確認する
携帯回線など別の通信手段を利用し、プロバイダーや回線事業者の公式サイトで、通信障害やメンテナンス情報が掲載されていないか確認しましょう。情報が掲載されていない場合や復旧の見込みが分からない場合は、サポート窓口へ問い合わせることをおすすめします。
②支払い状況を確認する
プロバイダーや回線事業者への利用料金が未納の場合、インターネット接続が停止されることがあります。各事業者の公式サイトなどからマイページにログインし、念のため支払い状況を確認しておきましょう。

自社で改善できないときは現地調査を活用
ここまで、社内インターネットが遅くなる・途切れてしまう主な原因と、その改善方法について解説してきました。しかし、建物の構造や配線状況、電波干渉など、より複雑な要因が重なっている場合は、紹介した改善方法を試しても改善されないことがあります。機器の再起動や再設定といった簡単な対応で改善するケースがある一方で、機器を買い替えても状況が変わらないケースもあり、原因を特定するのは容易ではありません。原因だと考えられる箇所の改善方法を実施しても状況が改善しない場合は、専門業者による現地調査を依頼することをおすすめします。
ソニックスでは、社内LAN・Wi-Fi環境の現地調査を初回無料で実施しています。実際に現地調査を行い、インターネット通信の安定化につながった実績も多数ございます。社内インターネットが遅い・途切れるといった不具合にお困りの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。
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まとめ
本記事では、社内ネットワークが遅くなる代表的な原因と、すぐに取り組める改善方法について解説しました。
― 社内インターネットが遅くなる主な原因
― インターネットが遅い・途切れるトラブルを改善する前に確認すべきこと
(原因の切り分け)
― 不安定な社内インターネットを改善する方法
― 自社で改善できないときは現地調査を活用
現在では多くの業務でPCやクラウドサービスが利用されており、不安定な社内インターネット環境は、業務効率の低下や従業員のストレスに直結する重要な課題といえます。また、原因を正しく切り分けられていないまま対処を行うと、かえって状況が悪化してしまうケースも少なくありません。
自社での対応に限界を感じた場合は、無理に対応を続けるのではなく、専門業者による現地調査サービスの活用も検討しましょう。