【Windows10サポート終了迫る】アップグレードすべき理由と注意点

2024.09.24

Windows11の画面

Microsoftより2015年から提供されているWindows10ですが、サポート終了まで残り約1年になりました。
「まだ1年あるし終了間近になったら検討する」「サポートが切れても使えるから問題ない」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、サポートが終了したOSを使い続けることはセキュリティリスクが高く非常に危険です。

今回はWindows10のサポート終了後もそのまま使い続けた場合の危険性やサポート終了前に余裕をもってアップグレードすべき理由、アップグレード時の注意点などについて徹底解説します。

まず、Microsoft製品のサポート期間とサポート内容についてご紹介します。

Microsoft製品のサポートは発売後、最低5年間はメインストリームサポート(すべてのサポート)が提供されています。メインストリームサポートの内容は『仕様変更・新機能のリクエスト・セキュリティの更新プログラム・無償および有償のサポート』です。
そしてメインストリームサポート終了後、最低5年間は延長サポートが提供されています。延長サポートの内容は『セキュリティの更新プログラム・無償および有償サポート』です。

つまり、Microsoft製品のサポートは『メインストリームサポートの最低5年間+延長サポートの最低5年間』の合計10年間ですべて終了します。

次に、Windows10のサポート開始から終了までの期間についてご紹介します。

Windows10(Home/Pro)のサポートは2015年7月29日に開始し、2025年10月14日で終了します。ただし、終了期限はWindows10の機能更新プログラムが最終バージョン22H2にアップデートされていることが条件であり、22H2以前のバージョンのまま使用している場合はすでにサポートが切れています。

【 OSのバージョン確認方法 】
①キーボードの「Windowsキー」と「Rキー」を押してください。
②「ファイル名を指名して実行」ウィンドウを起動させて、「winver」と入力し「OK」ボタンをクリックしてください。

OSのバージョン確認画面1
OSのバージョン確認画面2

次に、OSのサポートが終了した後もそのままPCを使い続けた場合の危険性について解説します。

OSのサポートでは、製品の発売後に発見されたプログラムの不具合やセキュリティの脆弱性に対する修正プログラムが提供されており、最新のOSを適用することでPCを安全に使用することができます。
しかし、延長サポートを含むすべてのサポートが終了すると、仕様変更・新機能のリクエスト・セキュリティの更新プログラム・無償および有償のサポートがすべて受けられなくなります。そのため、サポートが終了したPCは不具合や脆弱性を抱えた状態になり、そのまま放置しておくとマルウェアやサイバー攻撃者に不正侵入される可能性が高まるため非常に危険です。

また、セキュリティリスク以外にも、新しく導入したソフトウェアや周辺機器がサポート終了したOSに対応しておらず使用できないケースやOSの品質更新プログラム・機能更新プログラムが提供されなくなったことで不具合が生じ、機能が使用できなくなったりデータが消えたりするケースなど、業務に支障をきたすリスクもあります。

サイバー攻撃者

上記に記載したようにWindows10のサポートが終了するまでに約1年ほど期間がありますが、今のうちにWindows11にアップグレードすることをおすすめします。
次に、早めにOSのアップグレードを行うべき理由について解説します。

時間・手間がかかる

OSのアップグレードは一般的にWindows Updateなどを利用して行いますが、社内にある全てのPCをアップグレードするには膨大な作業工数がかかります。また、アップグレード時に不具合が発生し、データが削除されるケースやプログラムが起動しなくなるケースなどの事象が生じて業務が停止する恐れがあります。万が一このような不具合が発生すると情報システム部の指示が必要になるなど、さらなる時間や手間が発生します。

そのため、複数台のPCをアップグレードする作業工程や社内に向けて更新プログラムを通知する・データバックアップを取るなどの事前準備を行う期間を考慮し、サポート期間終了まで余裕のあるタイミングでアップグレードすることをおすすめします。

在庫不足になる危険性がある

2023年11月に日本マイクロソフトが行った説明会では、11月時点で日本国内にあるWindows PCの約2000万台が『Windows11にアップグレードできないPC』であることが発表されました。一方、国内のPC年間販売台数は平均約500万台であることを踏まえ、すでにサポート終了に伴い駆け込み需要による品薄や納品遅延が予想されています。
実際、過去にはWindows XPやWindows7のサポートが終了するタイミングでソニックスに発注のご依頼を頂いたお客様の中には、「社内で稟議を上げている間に在庫がなくなり、再度稟議をやり直すことになってしまった」など、スムーズにPCの入れ替えができないケースが多々見受けられました。

そのため、今回もご希望されている機種・仕様のPCが品薄により長期間入手できない可能性が高いため、『Windows11にアップグレードできないPC』を使用している場合は在庫に余裕のある早いタイミングでPCを入れ替えることをおすすめします。

慌ただしい社内のイメージ画像

次に、スムーズ・安全にWindows11にアップグレードするために必要な準備について解説します。

PCのスペックを確認する

Windows11はWindows10に比べて最小システム要件が厳しくなっており、システム要件を満たしていないPCではアップグレードすることができません。しかし、万が一、手動などで誤ってアップデートしてしまった場合、Microsoftのサポートが受けられない状態で不具合が生じる危険性があります。
そのため、必ずPCのスペックを確認したうえでアップグレードしてください。

Windows11のシステム要件

データバックアップを取る

基本的にインターネットや充電環境が整っていればスムーズにアップグレードできるものの、中には不具合によって端末の初期化が必要になるケースやデータ移行に失敗するケースもあります。そのため、万が一の事態に備えてメール・アドレス帳・ファイルなどの重要なデータのバックアップを取っておく必要があります。
バックアップ方法は他のデバイスやクラウド、専用アプリなどさまざまな方法があるため、自社に合った方法を利用しましょう。

ソフトウェア・周辺機器との互換性を確認

Windows11はWindows10のコードベースを基盤として構成されているため互換性が高いと言われています。しかし、ソフトウェアや周辺機器に互換性がない場合、アップグレードの際にソフトウェアを削除する必要が生じたり周辺機器が使用できなかったりといった問題が起こるケースがあるため、Microsoftでは正常に動作するか事前に確認することを推奨しています。
アップグレードする前にテスト環境で試したりソフトウェア・周辺機器のメーカーに問い合わせしたりするなどの方法で動作確認しておくと安心です。

空き容量の確保・ACアダプタにつなぐ

ドライブの空き容量が足りない場合、最新のOSにアップデートすることができません。Microsoftでは、Windows11にアップグレードする際に64GBの空き容量を確保することを要件にしているため、不要なデータを削除する・外付けストレージにデータを移すなどして64GB以上の空き容量を確保しておきましょう。

また、アップグレードにかかる時間はおおよそ1~2時間ですが、変動するケースもあります。そのため、ノートパソコンのアップグレードを行う場合は、途中でバッテリーが切れないようACアダプタにつなぎ、充電しながら行うことをおすすめします。

Microsoftアカウント情報を保管しておく

Microsoftアカウントを使用してログインすることでMicrosoft365・OneDrive・EdgeなどのMicrosoftのサービスのファイル・データを引き継ぐことができるため、アップグレード前にアカウント情報を保管しておきましょう。

サラリーマンとPC

次に、Windows11にアップグレードする方法を2つご紹介します。

Windows UPdateを使用する

上記に記載したPCのスペック要件を満たしている場合、Windows Updateを使用してWindows11にアップグレードすることができます。

【手順】
①左下のWindowsマークボタンより「設定」をクリックしてください。
②「更新とセキュリティ」⇒「Windows Update」をクリックしてください。
③『Windows11,version23H2の準備ができました』というメッセージが表示されている場合アップグレードが実行できます。
「ダウンロードしてインストール」という青色のボタンをクリックしてください。
④「同意してインストール」をクリックしてください。

WIndowsUpdateの更新状況画面

インストールアシスタントを使用する

Windowsのインストールアシストを利用することでPCのスペックがWindows11の要件を満たしているかチェックし、その後アップグレードすることができます。

【手順】
①Windows11インストールアシスタントの「今すぐダウンロード」をクリックし、ダウンロードしてください。
Windows11インストールアシスタント
②「Windows11InstallationAssistant.exe」のファイルを開いてください。また、ユーザーアカウント制御が表示される場合は「はい」をクリックしてください。
③Windows11インストールアシストが開き、WindowsPC正常性チェックを行ってください。Windows11のインストール画面が表示されたら「同意してインストール」をクリックしてください。

Windows11インストールアシスタントのダウンロード画面

最後に、エラーが生じてWindows11にアップグレードできない場合に考えられる原因と対処法について解説します。

最小システム要件を満たしていない

上記に記載したようにPCがシステム要件を満たしていない場合、Windows11にアップグレードすることができません。Windows11インストールアシストなどを使用して再度PCのスペックを確認してください。

互換性のないソフトウェアがある

互換性のない古いソフトウェアをインストールしている場合、アップグレード時に問題を引き起こす原因になります。ソフトウェアを最新バージョンに更新しても解消されない場合は削除してください。また、再度インストールが必要なソフトウェアの場合は削除する前にログイン情報を保管しておくと安心です。

Windows10の更新プログラムを適用していない

Windows10の更新プログラムが最新の状態でない場合、Windows11にアップグレードすることができません。すべての更新プログラムをインストールして適用してください。

ネットワークによる問題

通信が不安定・遮断されるなどネットワークに問題がある場合、アップグレードできないケースがあります。別のネットワークに接続する・ネットワーク設定をリセットするなどネットワーク問題を解消してから再度アップグレードしてください。

PCを操作するビジネスマン

以上、Windows10のサポート終了後もそのまま使い続けた場合の危険性やサポート終了後に余裕をもってアップグレードすべき理由、アップグレード時の注意点などについて徹底解説しました。

― Microsoft製品のサポート期間・サポート内容
― サポートが終了したPCを使い続ける危険性
― 早めにアップグレードすべき理由
― アップグレードする前に必要な準備
― Windows11にアップグレードする方法
― アップグレードできない場合の原因と対処法

冒頭に記載したようにWindows10のサポートは2025年で終了します。サポートが終了したPCは不具合やセキュリティの脆弱性を抱えた状態となるため、使い続けることは非常に危険です。
サポート終了まであと1年ほど猶予期間はありますが、早めにアップグレードすることで予期せぬトラブルにも余裕をもって対応することができます。また、PCが古くWindows11のアップグレードができない場合、新しいPCに入れ替える必要があります。在庫不足や値上がりする可能性なども踏まえ、早めにPCを入れ替えることをおすすめします。

ソニックスでは、PCの販売やアップグレード・データ移行のサポート、社内ネットワーク環境の見直しなどさまざまなサービスを取り扱っております。アップグレードに伴い発生する「社内のネットワーク環境が不安定」「アップデート・データ移行がうまくできない」「システム要件を満たしたPCを購入したい」などのお悩みがある企業様は、お気軽にソニックスにお問い合わせください。


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