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【 スキャナーが繋がらない!】突然使えなくなる原因と対処法

2022.05.18

日々業務を行っている中で、書類などを画像データとしてパソコンに取り込むことができる複合機の『 スキャナー』機能を利用する機会は多いです。とても便利な機能ですがこれまでに「前日まで使えていたスキャナーが突然、繋がらなくなった・共有フォルダーにアクセスできなくなった」といった困った経験をされたことはありませんか?実は印刷は問題なくできているのに突然スキャナーだけ使えなくなったという現象は多々発生しています。
今回は突然スキャナーが繋がらなくなった際に考えられる原因とその対処法についてご紹介します。

スキャンしたデータの送信方法

まず、どのようなやり方で複合機からパソコンにスキャンしたデータを送信しているのか送信方法について簡単にご紹介します。

スキャンしたデータは「フォルダー送信」もしくは「メール送信」という方法でパソコンに送信しています。フォルダー送信はパソコンや共有サーバーなどに作成したフォルダーへ送信する方法で、メール送信はスキャンしたデータをメールに送信する方法です。どちらも複合機からパソコンにデータを送信していますが、メールの送受信できるファイルの容量が決まっている企業は容量制限が原因でメールが届かないケースもあります。送信するデータのファイル形式を軽いものに変更するなどの方法で解決できますが都度容量の確認が必要になるため、容量制限のないフォルダー送信がおすすめです。

突然スキャンできなくなる原因

次に、突然スキャンできなくなった場合に考えられる原因についてご紹介します。

スキャナー設定を変更していないにも関わらず突然スキャナーに繋がらなくなるといった現象は、ほとんどの場合「パソコン側のネットワーク設定」が原因で発生しています。ネットワーク設定はWindowsのアップデートや更新プログラムを行うことで変更されてしまうケースが多いため、最近ではWindows10からWindows11にアップグレードしたことでスキャンできなくなったという問い合わせも増えています。オフィス用複合機のスキャナーは、Windowsのネットワーク・マイクロソフト独自の通信方式でファイル共有やプリンター共有などを行っている場合が多く、この通信方式を利用しているとWindowsがアップデートした際に共有フォルダーの設定が変更されてしまい突然アクセスできなくなるといった現象が起こります。
また、パソコンのログインパスワードを設定している企業では定期的に行っているパスワード変更が原因で突然スキャンできなくなるなど、ユーザー情報を変更したことでアクセスできなくなるケースもあります。

スキャンできなくなった際の確認点

次に、スキャンできなくなった際にまずご確認頂きたいポイントについてご紹介します。

登録されているユーザー情報・フォルダー名

パソコンへログインする際にユーザーIDやパスワードを設定している場合、パソコンのユーザー情報と複合機に登録している情報が異なると許可されているユーザーとして認識されません。そのためパソコン側でパソワードなどユーザー情報を変更した際は併せて複合機に登録したユーザー情報も変更する必要があります。また、フォルダー名も同様にパソコン内のフォルダー名を更新した場合は併せて複合機のフォルダー名も変更する必要があります。パソコンと複合機のユーザー情報・フォルダー名が一致しているか確認しましょう。

スキャン専用フォルダーへのアクセス権

社内ネットワークなど何らかの設定を行う・変更した際にアクセス権が外れてしまったというケースもあります。アクセス権がないとスキャンしたデータを送信することもスキャナー機能を使用することもできなくなるため、ご自身にアクセス権が付与されているか確認しましょう。

スキャンできなくなった際の対処法

次に、上記の確認点は問題なかった場合に考えられる原因と対処法についてご紹介します。

ネットワークの設定

ネットワークの設定には外部からの通信を遮断する「パブリックネットワーク」と外部からの通信も受け入れる「プライベートネットワーク」の設定があります。もしパブリックネットワークに設定している場合、複合機からの通信が遮断されるためスキャンしたデータが送信できません。そのためネットワークの設定を確認し、パブリックネットワークに設定されている場合はプライベートネットワークに設定し直しましょう。※OSのバーションによってメニューの操作方法が異なるためご注意ください。

1. 「Windowsスタート」ボタン上で右クリックし、「設定」を選択してください。

windowsスタートボタン
Windowsメニュー

2. 「ネットワークとインターネット」を選択し、上部にある「プロパティ」ボタンをクリックしてください。

ネットワークの設定1

3. プライベートにチェックが入っているか確認してください。もしパブリックにチェックが入っている場合はプライベートにチェックを入れ直してください。

共有フォルダーの設定

複合機の設置時、各パソコンにスキャンフォルダを作成・共有設定する際に「パスワード保護共有」を”無効”にしてスキャナーを繋げる場合があります。(”有効”にしている場合、ユーザー名・パスワードといったネットワーク資格情報の入力が必要になります)しかし、Windowsのアップデートや更新プログラムにより共有設定が有効に戻ってしまい、突然繋がらなくなるケースがあります。
また、「ファイルとプリンターの共有」が”無効”になっている場合、スキャンしたデータの保存先フォルダーに入ることができなくなるためスキャナーに繋がらなくなるケースがあります。そのため共有フォルダーを確認し、パスワード保護共有は”無効”に、ファイルとプリンターの共有は”有効”に設定し直しましょう。

※但し「パスワード保護共有」を無効に設定したパソコンの共有フォルダーは、第三者がネットワークを介して無断でアクセスできるようになる場合があります。セキュリティーレベルの低下を防ぐために、予めスキャナーの送信先設定時にパスワードを設定することを推奨します。

1. 「Windowsスタート」ボタン上で右クリックし、「設定」を選択してください。

windowsスタートボタン
Windowsメニュー

2. 「ネットワークとインターネット」を選択し、「ネットワークと共有センター」をクリックしてください。

ネットワークとインターネット
ネットワークと共有センター

3. 「共有の詳細設定の変更」をクリックし、「ネットワーク探索」と「ファイルとプリンターの共有」が「無効」になっている場合は、「有効」を選択し変更の保存をクリックしてください。

共有の詳細設定の変更
共有フォルダーの設定1

4. 「すべてのネットワーク」の下矢印をクリックし、表示された「パスワード保護共有」より「パスワード保護共有を無効にする」を選択し変更の保存をクリックしてください。

共有フォルダーの設定2
共有フォルダーの設定3

SMBサーバの設定

複合機とパソコンが通信する際に使用される*SMBサーバはWindowsのネットワーク環境に依存するため、Windowsのアップデートやセキュリティソフトのインストールによって設定が”無効”に変更された場合、データの送受信などのやりとりができなくなります。そのためSMBサーバを確認し、無効になっている場合はSMB1.0を”有効”に設定し直しましょう。

*SMBサーバ
Server Message Blockの略。Windowsのネットワークでファイル共有やプリンター共有などを行うためのマイクロソフト独自の通信方式のこと。

1. 画面左下の検索に「コントロールパネル」と打ち込み、コントロールパネルを起動してください。

SMBサーバの設定1

2. 「プログラムと機能」を選択し、「Windowsの機能を有効化または無効化」をクリックしてください。

SMBサーバの設定3

3. 「SMB1.0/CIFSファイル共有のサポート」の左にある「+」をクリックし、「SMB1.0/CIFSクライアント」と「SMB1.0/CIFSサーバー」にチェックを入れ、OKボタンを押してください。

4. 案内に従いパソコンを再起動してください。

まとめ

以上、突然スキャナーが繋がらなくなった際に考えられる原因とその対処法についてご紹介しました。

― スキャンしたデータの送信方法
― 突然スキャンできなくなる原因
― スキャンできなくなった際の確認点
― スキャンできなくなった際の対処法

この記事では突然スキャナーが繋がらなくなる原因についていくつかご紹介しましたが、スキャンできなくなる原因は複合機やパソコン、配線などさまざまな問題が考えられます。また、パソコン設定を行う際に誤った箇所を操作することで更に状況が悪化する可能性もあります。今回ご紹介した対処法で改善されない場合は無理にパソコンや複合機の操作は行わず、一度業者にご相談頂くことをおすすめします。

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